K-POPではここ数年、「自主制作アイドル」という言葉をよく聞くようになりました。
その代表的存在が SEVENTEEN(セブンティーン)、そして次世代として注目されているのが CORTIS(コルティス)です。
どちらも「メンバー自らが音楽づくりや企画に関わる」という点は同じですが、実は中身を詳しく見ていくと、制作スタイルや個性はかなり異なります。
この記事では、SEVENTEENとCORTISの自主制作やセルフプロデュースの違いについてまとめました。
“自主制作アイドル”ってどういうこと?
“自主制作”や“セルフプロデュース”とは、メンバー自身が曲作り、振付、コンセプト作りなど、制作の中心に関わることです。
以前のK-POPは、事務所が用意した楽曲や振付をアーティストが表現するという流れが一般的でしたが、今はメンバーの個性や感性がよりダイレクトに作品に反映される時代になりました。
その代表例がSEVENTEENであり、そしてその流れを受け継いだのが新人グループのCORTISです。
SEVENTEENの自主制作は“職人レベル”
you’ve worked hard today, seventeen. ❤️🩹 pic.twitter.com/P8M40AESpM
— ً (@lovrehani) December 7, 2025
SEVENTEENはデビューから10年以上の活動を通して、「セルフプロデュースの代表格」 と呼ばれるほどの実績を積んできました。
SEVENTEENのチーム分業の強さ
SEVENTEENは13人という大人数ですが、ヒップホップチーム、パフォーマンスチーム、ボーカルチームと役割が分かれていて、それぞれが専門的に制作を進めるスタイルが確立しています。
特に有名なのがボーカルチームのウジ(Woozi)です。
作曲から編曲までSEVENTEENの楽曲に深く関わり、一人のアイドルとしてだけでなく、プロの音楽制作者としても高く評価されている存在です。
さらにホシを中心とするパフォーマンスチームは、振付やステージ構成まで手がける“演出家集団”のような存在です。
楽曲の世界観をステージでどう見せるかまで細かく設計しています。
SEVENTEENは数年かけて作り上げたシステム
SEVENTEENの強みは、メンバー全員が長い時間をかけて培った制作の分業体制が完成していることです。
まるで会社のプロジェクトチームのように、各分野の専門スキルがきれいに分かれており、クオリティは常に安定しています。
その結果、「13人もいるのにブレない」「毎回完成度が高い」と言われるセルフプロデュースのスタイルが成立しているのです。
CORTISの自主制作は“Z世代のクリエイティブ”
AAAのコルティスも安定に腰パン pic.twitter.com/yYeOoIYKBK
— 0️⃣9️⃣🎀 (@CORTIS_CUTECLUB) December 7, 2025
一方で、CORTIS(コルティス)は、2025年から話題になり、デビュー直後から新人賞を獲得するほど勢いのあるグループです。
彼らも“自主制作アイドル”として紹介されることが多いですが、SEVENTEENとはまた違う魅力があります。
メンバー全員がアイデアを出す“創作型”
CORTISはデビュー初期から、全員が制作や企画にアイデアを出すスタイル を大切にしています。
CORTISの場合は、アルバムのコンセプト、SNSでのストーリー展開、MVでの空気感づくり、自分たちをどう見せたいかのブランディングなど、制作、企画全般にメンバーの意見がしっかり反映されています。
まだ経験は浅いため、楽曲の核となる作曲部分はプロデューサーと共同で進めることもありますが、“個性を作品に乗せる”というZ世代らしいアプローチが強みと言えます。
SNS世代ならではの発信力
CORTISの制作の大きな特徴は、SNSと連動した表現がとても上手いことでうす。ショート動画のセンスや、ファンとのコミュニケーション、撮影・編集のアイデアまでにメンバーが関わることが多く、「自分たちの色」をコンテンツとして自然に発信するのが得意です。
いわば、音楽 × 映像 × SNS × 世界観づくりの全部を一つの“創作活動”として捉えているタイプの自主制作です。
SEVENTEENとCORTISの“自主制作”の違い
| SEVENTEEN | CORTIS | |
| 色 | 職人型 | クリエイター型 |
| 制作の軸 | 音楽・振付をプロレベルで自制作 | コンセプト・SNS含め総合的に関与 |
| 体制 | 専門的な分業が確立 | メンバー全員でアイデアを持ち寄る |
| 経験 | 10年以上の積み上げ | デビュー初期で成長段階 |
| 魅力 | 安定した完成度と圧倒的スキル | トレンド感と自由な表現 |
SEVENTEENとCORTISでは、同じ「自主制作グループ」という言葉でも、実際には制作の深さや得意分野が全く違うことが分かります。
SEVENTEEN=“熟練の職人”
SEVENTEENは、長年の経験で磨いた専門性があり、プロに並ぶレベルで音楽とステージを自分たちで作り上げます。
CORTIS=“感性で世界観を作る新世代”
一方、CORTISは、デビュー初期から自由な発想で作品づくりに関わり、SNS時代ならではの表現力で魅力を広げています。
どちらの自主制作も魅力の方向が違う
SEVENTEENは、経験・技術・分業体制によって「完成度」を高めるセルフプロデュースの王者です。
CORTISは、自由な発想・SNS感覚・世界観づくりの柔らかさを持つ、新世代クリエイタータイプの自主制作グループです。
SEVENTEENとCORTISのどちらも魅力で、「自主制作」の方向性が違うからこそ、K-POPの多様さや面白さがより広がっています。
